加島美術 Mail News vol.49 2017/04

美術品展示販売会「美祭-BISAI-」 開催

美術品展示販売会「美祭-BISAI-」
特別展「伊藤若冲展 - 若冲をあなたのそばに」同時開催!

~伊藤若冲・曾我蕭白・円山應挙・河鍋暁斎・横山大観・東山魁夷・竹内栖鳳・上村松園・加山又造・藤田嗣治・白隠慧鶴・吉田松陰・副島種臣などの作品が一堂に!~

◆2017年春の「美祭-BISAI-」の4つの見どころ◆
1、数百点を超える作品が、ガラスケースなしに見られます!
2、特別展「伊藤若冲展 ‐ 若冲をあなたのそばに」
3、業界著名人によるトークイベントを開催します!(詳細はこちら!)
4、作品掲載点数400点超の販売カタログを発行!

2017年4月22日(土)~5月7日(日) 会期中無休
時間:10:00〜18:00
会場:第一会場:加島美術  第二会場:和田画廊(伊藤若冲展)

美祭-BISAI-特設サイト
http://www.kashima-arts.co.jp/events/index.html

プレスリリースはこちらから

今月の逸品  横山 大観 「日月」

横山 大観 「日月」

絹本 着色 額装 横山大玄板 横山大観記念館登録ろ第 49 号
本紙 14×27cm 全体 36×48cm 全体を表示

日月を対比させた類例の少ない貴重な作品である。真っ赤な朝日が昇る画面には上品な色使いで桜を描き、金色で雲が表され、全体は暖色で統一されている。太陽と桜によって左方に重心が来る構図である。一方、銀色の月が浮かぶ画面には、勢いのある筆使いで緑色の薄の葉を描き、雲のたなびく空は藍色で表され、全体は寒色で統一されている。下方にさりげなく咲く桔梗がなんとも愛らしい。重心は月のある右方に置かれ、見事に日月で対照的に描かれる。横山大観は、どこか特定の場所をデッサンに基づいて再現することはせず、富士にしろ山水にしろ、理想の心の風景を表現した。それゆえに、観る者は想像力をかき立てられずにはいられないのである。

お問合せはこちら

橋本麻里の日本美術カフェ VOL.4(前編)
若冲の「青」

かつて日本の絵師たちは、青色の絵具として染料の藍のほか、藍銅鉱(アズライト)という鉱物を砕き、精製して作った顔料「群青」を用いてきた。群青は精製が難しく、非常に高価な岩絵具だったため、使うことができたのは制作に十分な資金を注ぎ込める権力者や寺社、上層町衆らが注文主となる作品に限られた。

大衆向けの安価な浮世絵に鮮やかな青色が本格的に登場するのは、江戸時代も後期に入った1830年代のこと。それが葛飾北斎《富嶽三十六景》シリーズだ。日本人自身がもっとも日本らしいと感じ、欧米からも日本の象徴と見られてきた、鮮やかな青色に染め上げられた風景は、実は長崎経由でヨーロッパからもたらされた人工顔料の「青」から生み出された。皮肉と言えば皮肉だが、見方を変えれば海外の技術や文化を咀嚼してわがものとしてきた日本らしさの極み、と言うこともできるだろう。錦絵に風景画という新しいジャンルを切り拓く原動力となった新しい青色が、どのように日本の絵画にもたらされたのか。その始まりの地点にいるのが、伊藤若冲だ。

江戸時代も半ばを過ぎた18世紀、海外に開かれた唯一の窓である長崎から、誰も見たことのない新しい青色がもたらされる。それが1704年、プロイセン王国(現ドイツ北東部)の首都ベルリンで合成に成功──というより、赤色の塗料を合成しようとしていて、偶然にできてしまったというべきだが──人工顔料「プルシアンブルー」だ。日本に到達したことを示すもっとも古い記録は、オランダ側の史料にある延享4年(1747)。だがこの時の荷はすべて返送されているため、日本国内へ初めてプルシアンブルーが持ち込まれたのは、宝暦2年(1752)となる。

その後、日本側の史料にプルシアンブルーの名が現れるのは宝暦13年(1763)。本草学や蘭学に通じた才人にして、「洋風画の理論的指導者」とされる平賀源内が、『物類品隲』に「ベレインブラーウ」(当時の日本ではベルリンの青=ベロと通称された)を取り上げ、「紅毛人持来ル。扁青ニ似テ質軽ク、扁青ニ比スレバ色深クシテ甚鮮ナリ(略)」と記し、それがどのような顔料なのかを推測している。さらに1770年代前半に制作された、源内唯一の油彩画として有名な《西洋婦人図》の襟元にはプルシアンブルーが塗られ、日本でもっとも早い使用例だとされてきた。

何ごとにつけ新しもの好きの源内ならば、舶来の新奇な絵の具に飛びつくのも理解できる。ところが近年、源内よりさらに4~5年を遡る使用例が発見された。それもなんと伊藤若冲の代表作《動植綵絵》30幅の中のひとつ、「群魚図」からだ。若冲というと、京都・錦小路に店を構える「枡屋」の跡取り息子に生まれながら、学問は苦手で芸事を嗜まず、妻も娶らぬまま40歳で弟に家督を譲って絵に没頭した、非社交的でオタク気質な奇想の絵師、という印象が強い。その若冲が、源内に先だって外国産の絵の具を手に入れていたとはどういうことか。

次回へ続く・・・

※上記はカタログ美祭18号(2015年10月)に掲載されたコラムです。

橋本麻里

日本美術を主な領域とするライター、エディター。明治学院大学非常勤講師。2016 年春より公益財団法人永青文庫の副館長を務める。新聞、雑誌への寄稿のほか、NHK・E テレを中心に、美術番組でも解説を担当。著書に『SHUNGART』(小学館)、『京都で日本美術をみる[京都国立博物館]』(集英社クリエイティブ)ほか多数。

   
お知らせ

SEITEI「蘇る!孤高の神絵師 渡辺省亭」展 残り日数わずか!

3月18日(土)より開催しております、渡辺省亭展も残り日数わずかとなりました。4月9日(日)まで開催しております。3/30より後期展示となり、新たに七宝、省亭が編集主任であった「美術世界」が出陳。ぜひこの貴重な機会をお見逃しなく!

平成29年3月18日(土)~4月9日(日) 会期中無休
時間:10:00〜18:00
会場:加島美術 他
主催 渡辺省亭展実行委員会

渡辺省亭初の作品集「花鳥画の孤高なる輝き」定価¥2,000(税別)発売中
ご購入・お問い合わせは下記より受付中!
http://www.kashima-arts.co.jp/contact/index.html

*加島美術店舗でも販売しております。

BSフジ「若冲をもっとあなたのそばに」放送!

4月22日(土) 16:30~16:55 BSフジにて放送。ナレーション:佐賀龍彦(LE VELVETS) 出演:加島林衛(株式会社加島美術 代表取締役社長)京橋の古美術商・加島美術が、半年に一度、古今東西の日本美術の名品を400点以上集め、実施する展示会。それが美祭。伊藤若冲や曾我蕭白、円山応挙など文化財級の名品を集め展示する、そのための苦労と奮闘、そしてその想いと美祭の素晴らしさを伝える25分番組です。ぜひご覧下さい。前回の放送ダイジェスト版はこちら

BS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」番組内でCM放映

4月21日(金)・28日(金)20:00〜20:54放送 BS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」番組内で美術品展示販売会「美祭-BISAI-」の開催告知CMが放送されます。ぜひ、チェックしてください!番組WEBサイトはこちら

和樂×加島美術「七夕入札会」開催

小学館和樂事業室と加島美術が共同で開催する日本美術を売りたい人と買いたい人をマッチングするサービスです。それぞれの角度から日本美術愛を提唱してきた、雑誌「和樂」と美術商「加島美術」。これまでに培ってきた安心や信頼を基に日本全国の美術愛好家の方々へ美術品との新しい出会いの場を提供します。

七夕入札会
会場:加島美術
出品作品締切:4月20日(木)

詳細は下記よりご覧下さいませ。

http://www.kashima-arts.co.jp/events/nyusatsu/index.html

東京 アート&アンティーク

日本橋と京橋地域の美術店、画廊などを拠点としたアートイベント「東京アート&アンティーク」が開催されます。古美術から現代美術まで、幅広く美術をご紹介。参加美術店や画廊が、来場者を独自のおもてなしで迎えます。近隣施設を巻き込んだイベントが行われるほか、さまざまな情報発信もあります。日本のアートや古美術に親しむことのできる、地域をあげての特別な2日間となります。
イベントご参加の際はぜひ加島美術へお立ち寄りくださいませ!

2017年4月14日(金)、4月15日(土)
加島美術開廊時間:10:00〜18:00

参加店舗、詳細は下記よりご覧下さい
http://www.tokyoartantiques.com/

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