短冊台貼幅 紙本 明治書院「与謝蕪村の観賞と批評」所載 平成4年「会津八一の青春俳句の世界」出品
全体151×22cm
江戸時代中期を代表する俳人であり、画家としても名高い与謝蕪村。俳諧の世界で独自の境地を切り拓く一方、池大雅と並ぶ日本南画の大成者としても知られています。
本作には、蕪村の代表句のひとつ「涼しさや 鐘をはなるる かねの声」が記されています。暑さの残る頃、寺の鐘から離れて遠くへ響いてゆく鐘の音に、ふと「涼しさ」を感じる情景を詠んだ一句です。
目には見えない音を、まるで空間に広がる景色のように捉えた表現には、画家としての蕪村ならではの感性が感じられます。静寂の中に響く鐘の余韻と、そこに漂う涼やかな空気までが伝わってくるようです。
夏の名残と秋の気配が交わる9月。
残暑のなかでふと感じる涼を詠んだ本句は、季節の移ろいを静かに味わうこの時季に、ひときわ趣深い作品です。




















































































