竹久夢二の魅力に迫る
日本の誇る芸術家、竹久夢二について、竹久夢二美術館(弥生美術館)の鹿野館長を、 弊社代表取締役である加島がお話を伺った。 作品だけではない夢二の人物像を垣間見た楽しい時間が流れた。
早速ですが、鹿野先生と竹久夢二の出会いはどのようなものだったか、その辺りからお聞かせ下さい。 昭和二〇年迄日本は軍国主義の時代であり、夢二は非常に評判が悪いのです。品行が悪いということ、女性に対してだらしないということです。 ところが、戦後、私の親しい人に聞いてみると「夢二の人となりも作品もとてもいい」「絵に詩情がある」というのです。この事は夢二自身も「私は詩人になりたかった。でも詩は生活の糧にならない」「そこで、詩情を込めた絵を描こう」と言っているんですね。彼の絵は彼の詩なのです。いろいろ調べて行くうちに私は少しづつ夢二の絵即ち詩に共感を覚えるようになったのです。 ![]() 私は夢二のことをもっともっと知りたいと思います。知るための努力をこれからも続けていきたいと思っています。 長時間のお話しありがとうございました。 |
Profile

加島盛夫
株式会社加島美術
株式会社加島美術
昭和63年美術品商株式会社加島美術を設立創業。加島美術古書部を併設し、通信販売事業として自社販売目録「をちほ」を発刊。「近代文士の筆跡展」・「幕末の三舟展」などデパート展示会なども多数企画。

竹久夢二美術館前理事長
鹿野琢見
鹿野琢見
昭和59年弥生美術館を設立。平成2年竹久夢二美術館を併設。主な展示作家、竹久夢二・高畠華宵・中原淳一など。
※上記は美術品販売カタログ美祭1(2007年4月)に掲載された対談です。